著 者:マーシャル・ゴールドスミス&マーク・ライター(訳者:斎藤聖美)
題 名:『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』
出版社:日本経済新聞出版社(2007年)
ジャック・ウェルチをはじめ何人ものエグゼクティブを指導(コーチ)してきた著者が自身の実践コーチング法を初めて公開したものである。
本書の対象は「それなりに成功を収めながらも、更に一段上の成功を志す数多くの人々」である。
人の話を聞かない、過去にしがみつく、言い訳をする、「いや」「しかし」「でも」で文章を始めるなど20の悪い癖を羅列しながら、その癖がなぜ生まれるのかを解き明かし、また「それはやってはいけません」と指摘するのではなく「その悪い癖を直すと、こんないいことがありますよ」というふうに自分の得になると思わなければ何もしないという人間性に基づくアプローチをとっている。
また、本書の「自分を変える」ときのルールのなかで「何かをする」ことを強制するのではなく「何かをしない」ようにさせていることは、わかっているがなかなか実行に移せないでいる人にはすぐに実践できるポイントと言えよう。
仕事、家庭、プライベート、何であれ今よりもっと良くなりたいと思う人におすすめの1冊である。
[朝鮮大学校経営学部 徐達成]