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【資料】朝鮮に進出したエジプトの携帯会社ナギーブ・サウィリスCEOに聞く(09.2.8)

[東京新聞]の2009.2.8記事です。

朝鮮に進出したエジプトの携帯会社ナギーブ・サウィリスCEOに聞く

エジプト最大手通信会社オラスコム・テレコムが昨年末、北朝鮮の首都平壌で携帯電話事業を始めた。北朝鮮企業との合弁事業で、サービス開始から二週間で五千人の顧客を獲得したという。

エジプト最大手通信会社オラスコム・テレコムが昨年末、北朝鮮の首都平壌で携帯電話事業を始めた。北朝鮮企業との合弁事業で、サービス開始から二週間で五千人の顧客を獲得したという。

独裁体制下の北朝鮮で携帯電話は普及するのか。同社グループの最高経営責任者(CEO)ナギーブ・サウィリス氏(54)は「経済開放への第一歩だ。われわれの事業は成功する」と見通しを語った。 (カイロ・内田康)
カイロの本社ビルで、サウィリス氏は力を込めた。
「政府が、国民に携帯電話を持つことを許可したのです。これは大きな変化です。彼らは真剣に経済開放を考えている。だからこそ、私たちは投資を決断したのです」
現地法人には、オラスコム・テレコムが75%、北朝鮮企業が25%出資した。
オラスコム・テレコムによると、販売する携帯電話は、高速大容量のデータ通信ができる第三世代。ただ、現在のところサービスは会話に限られ、電子メールの送受信はできない。海外との通話は、北朝鮮在住の外国人顧客のみに許される。
同社は、利用頻度や所得に応じて三段階の料金体系を設定した。サービスを始めた平壌は北朝鮮国内では比較的、富裕層が多いとされるが、今のところ、想定する顧客は一部に限られているようだ。
サウィリス氏は語る。「人口二百万人超の平壌で、五万-十万人の顧客を獲得するのが当面の目標。それを達成したら、地方にサービスを広げる。二年以内に全土をカバーしたいと考えている」
同社グループは携帯電話だけでなく、平壌の百五階建て高層ホテル「柳京ホテル」建設にも出資。完成後には現地の本社機能を入居させる予定という。さらに最近、北朝鮮との合弁銀行も平壌に設立した。
活発な投資の背景には、エジプトと北朝鮮の長い友好関係がある。エジプトはかつて旧ソ連など社会主義陣営に近かった。イスラエルと戦った一九七三年の第四次中東戦争で、北朝鮮が軍事協力した経緯もある。
サウィリス氏は北朝鮮での事業を取り巻く環境について「外貨流通量が少ない。当局も治安の問題を気にしすぎる。核問題も承知している」と厳しさを率直に認める。
その一方、事業の意義をめぐり「投資は現地に雇用を生み、人々の生活を改善する。中国、ロシアの企業も活発に動いている。私たちの投資は、よいインパクトを与えるはず。私は『平和のミッション』だと思っている」と強調した。

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