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足立青商会のペンキまみれな一日

東京第4初中の外壁塗装

 10月18日、日曜日の朝9時。東京朝鮮第4初中級学校グラウンドに、ちょっと強面で「メタボな人」たちを含む25人が、円を描くように並ぶ。「え~、一人でもサボってたらつまらないので、みんなでがんばってハッキョ(学校)をきれいにしましょう」。足立地域青商会の李秀康会長(38)のあいさつで、作業が始まった。
 この日、足立青商会が中心となり校庭を囲む外壁の塗装作業を行った。集まったメンバーのほとんどが同校の卒業生だ。思いは一つ、「ウリハッキョで学ぶ子どもたちのために」。残暑もとうに過ぎ去ったはずが、この日は夏を思わせる陽気。みんな滴り落ちる汗をぬぐいながら、ペンキまみれになりながらも、作業に没頭した。
 きっかけは、月一度開かれる幹事会後の食事での何気ない会話だった。――学校のために何かできないか、学校の外壁が剥げ落ちてるな、だったらペンキ塗りをしよう――。酒が手伝ってか、計画話はどんどん進む。――ペンキの代金はどうする、フットサル大会を開いて飲み物を売って売り上げをペンキの購入代金に充てよう――。かくして9月中旬、足立フットサル大会が開かれ、この日のペンキ塗りの「土台」が固まった。
 普段は仕事に追われる身、せっかくの日曜日、休みたいと悲鳴を上げる体に鞭打ち、照りつける太陽の下、作業は続く。「あ~、しんどい。もう酒の席でデカいこと言うのやめよ」。笑い混じりに聞こえてきた言葉とは裏腹に、みんなの顔はどこかはつらつとしていた。
 この日、台東地域青商会で幹事を務める金徹さん(37)も助っ人として精を出した。金さんは同校の卒業生で、李会長の同級生。昔は一緒に悪さもした仲だ。「何か手伝えることがないかと思って。青商会のハッキョのためにという気持ちが、今ハッキョで学ぶ子どもたちに伝わればうれしい。それが、また次の世代にもつながっていくと思うから」。
 昼ごはんも返上で続けられた作業が終わったのは、みんなの影が長く伸びきった5時半過ぎ。ペンキまみれの達成感がにじみ出た笑顔が、夕日に映えた。
 「大きいことはできないけど、体を動かしてハッキョのために何かできれば。ハッキョを支えるために、一人ひとりがちょっとずつ努力することが大切なんだと思う」。李会長の言葉である。外周約180メートルもの壁はこの日、見違えるほどきれいなだいだい色に塗り上げられた。

文・写真:鄭茂憲

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